インタビュー(Teresaよし子先生)

All about General Kindergarten Principal  Teresa

(GKP名誉園長:Teresaよし子/インタビュアー:Skyla清水

今回は、子どもや保護者はもちろんのこと、KISスタッフのみんなが頼りにしているKIS創業者のテレサよし子先生をご紹介します。

 

子どもたちや私たちに愛情たっぷり、いつも安心感を与えて下さいます。時には、私たちプロでも気づかない子どもたちのサインや、指導方法、成長のヒントを与えて下さっています。二子玉川キャンパス、センター南キャンパスのGKP(名誉園長)のテレサ先生のことを知っていただきたいと思い「All about GKPの Teresa」を作成致しました。

 

テレサ先生は、等々力本校を中心に二子玉川キャンパスやセンター南キャンパスを廻っております。見かけた時には遠慮せずに、是非お声がけください。では、All about Teresa劇場のはじまり、はじまり。お楽しみください。

まずテレサ先生の生い立ちを教えてください!

出身は山形県鶴岡市庄内平野のど真ん中、でも海も山も近い自然に囲まれた農家で育ちました。東京には19歳の時、ファッションの中心である東京で学ぶために上京しました。全ては洋裁の勉強のためで、英語とは全く無縁だったのですが、東京でMr.Mに出会い、そこからKISにつながっていきました。

洋裁などに励む中で子どもに携わりたいという気持ちはありましたか。

子どもは大好きでしたが、当時幼稚園や学校の先生になる予定はありませんでした。三人兄弟の末っ子で愛情たっぷり、甘やかされて育っているのですが、人に親切にすること、優しく接することは、小さい頃から祖母に教え込まれましたね!それが、将来的に子どもに関わることに繋がったっていうのが不思議ですよね。

KISでの現在の仕事内容は?

特にクラスは持っていないのですが、スクールやキンダー全体の流れを見ています。そこで何か問題がありそうなときは先生方に伝えています。あとは、イベントの準備やサポートをしますね。使うアイテムの制作のお手伝い、具体的にはクリスマスのイベントだったら毎年手作り感を出したいので、2017年はジャイアントストッキング、2016年はファイヤーマンズハットを作りました。子供たちが実際にアートを描いて持って帰れるようなものです。

スノーマンの土台を作ったり、スタッフのイベントで着用するケープや忍者の衣装を作ったり・・・。今だとリーズナブルに手に入るサンタの衣装でも、昔はかなり高額な物でした。それだったら私が作ろう!って事でスタッフのサンタ衣装上下からハットまで作ったりもしましたね。とにかく「作る」っていうのは苦にならない。それはもう私の持っているものなので活かしていこうと思っています。洋裁が好きで、プロとして学んだことが今につながっていると思います。

キンダーのキャンパスでは子どもたちが植物や野菜などの成長が見えるように、ガーデニングとベジガーデンもやっています。春先でははつか大根、ほうれん草、じゃがいも、夏に向けてキュウリ、トマト、ナス、プランターでできるものだったらゴーヤとかミニトマトなど。二子玉川キャンパスは3階で栽培しています。あと、センター南キャンパスのエントランスでお花と植木、二子玉川キャンパスのエントランスにある土の部分に、お花を植えています。フラワーアレンジメントを30年ほどやっているので、季節感を感じてほしいという思いからリースなどを作って、各スクールに飾ってもらってもいます。

特に等々力スクールには自然がたくさんありますが、どの様な経緯がありますか?

Mr.Mのお父さん(故 斉藤 昇:新潟大学名誉教授)の言葉で、「実のなる木を植えてあげると子どもが喜ぶ」とあって、たくさん柿や栗、ビワ、梅などの木を植えてくれたんです。KISを始めた頃は世田谷の武蔵野と呼ばれるくらい緑がたくさんありました。私自身は木がうっそうとしていて維持も大変でしたが、それらを残してほしいというお声を、通ってくださっているママたちからたくさんいただいてその名残がずっと残っています。通ってきている子どもたちがキンカンやぐみ、ビワを採ってすぐ食べたりして楽しんでいるのも理由の一つですね。最近の子は木になっているビワを見たことがないと思うので、生徒たちに木から収穫する体験なるべくやらせています。

イベントでは季節感を大切にされていますね。

季節や行事、いわゆるイベントを大事にしたいという思いは私が子育てをするうえでKISを始めた時からずっとありました。年間行事や誕生日の個々のイベントを、私自身田舎でそういったものを大事にされて育ってきましたし。親は子育てで忙しいので、やってあげたいという思いはあっても、準備が大変でなかなかできなかったりすることもあります。例えば、節分の豆まき、ひなまつり、七夕などですね。

KISを運営する中で一番印象的だったことは?

自分の子どもたち(Jedi、Dragon)が成長して、KISを継承してくれたことが一番嬉しかったですね。家業を継いでもらう親心ですね。英語の環境を与えることはできたけど、子育てしながら働く中でたくさん苦労を掛けたので、そこを認めてもらえたのは嬉しかったですね。

一番難しかった生徒はどんな生徒でしたか。

始めた当初は自分自身が未熟ということもあり、十人十色じゃないですけど子供が100人いれば全員違うので、経験のない最初の数年は大変でした。そういう意味では、泣き止まない子ですかね。KISでは親子分離を選択肢として選んだわけですけど、最初は3歳、年少児以上からスタートでしたが、通わせているママたちから「下の子もやらせたい」という声もあって、今のような0才さんからのスタートになったんですね。小さい子どもは、ただ悲しくて泣くんじゃなくてスクリームというか、泣き叫ぶだけなんです。お預かりして英語に触れさせ、成長させるっていうのは最初本当に難しかったですね。でも、天職だったんでしょうか、ある時からどういうわけか不思議と子どもの求めていることがテレパシーみたいにわかるようになったので私自身があまり困ったという覚えはないですね。それを、子どもに対してスタッフにこういう風にしたらいいよと伝えるのが一番難しかったです。

困った子といえば、KISがスタートして1,2年くらい経った頃、2歳から入った子でMちゃんというシャイで年少の全くしゃべらない子がいましたね。たまたまその子の幼稚園の運動会を見に行ったときに、みんなお遊戯をする中で、Mちゃんは全く動かないんですよね。1年近く通っていただいていて、Mちゃんの性格もわかっていたので、「あぁ、踊らないんだな」と思って見てたんです。あとからお母さんに聞いたら、Mちゃんは誰が来ていたかを全部見てたって言うんですね。「よし子先生来てたよ」とか「~ちゃんのお母さんも来てたよ」とか、踊らないながらも周りの様子を見ていたんですって。子どもってそういう子がいるんだなって私自身すごく勉強になったんです。

その後もクラスで全くしゃべらないけれど、ワークシートの時にはクレヨンを握って人一倍取り組んでいて、この子はちゃんと英語を理解しているんだなっていうのは見えていて、ある時Mちゃんが小学校1年生になったときに「ハロー!!」と言ってクラスに入って来たんです。その子の中では、「小学校に入ったら英語をしゃべろう!」と決めていたみたいで。それからは日常会話や歌も全部できたんです。子どもには自分なりに、話すタイミングがあるんだなって思いました。英語を言わせよう言わせよう、と親も先生もしちゃうんだけど、無理やり言わせるんじゃなくて、子どもが自分から言いたくなるようなカリキュラムを作ろう、と本当に勉強になりました。Mちゃんありがとう。ちなみに、現在はなんとアメリカ在住でご活躍中と聞いております。とても嬉しい事です。

Japec受験を導入した時に反発などはありましたか。

33年以上も前、Japecを導入した当初は、うちは楽しく通っているだけで試験等は受けさせません、というお声もあって最初は自由参加でした。ただ、受けた子と受けない子の差があったり、中学校とか学校での英語を困らないようにしたいっていう保護者のお声も多くて。英検とかって日本の社会の中で一般的に力が見えやすいんですね。あと、試験を受けてその合格を目標にするんじゃなくて、普段英語に触れていたり学習していたりすることを第三者に評価してもらうと、保護者の方も納得がいくし、KISのスタッフとしてもうちの生徒はここが弱いとか、ここを強化してあげたらいいんだなって総合的な判断ができるじゃないですか。だから全員やった方がいいねって、今は年中以上は全員参加のスタイルになりました。

普段子どもたちと接する時にテレサ先生ならではの何か意識していることはありますか。

とにかくその子の名前を呼んであげることですね。そして、その子の目を見て、目線を合わせて、”Hello!” とか“See you!”とか挨拶してあげるっていうのをすごく気を付けています。前は全スクールの生徒の名前をばっちり覚えていましたね。最近はかなり老化していますが…。

 

あとは、小さい頃からずっと通ってきてくれている子達には、安心感を与えてあげているかなと思います。いつでも見てあげているよってクラス前後に顔を出して気にかけたり、その子の好きな話をっていうのを続けています。どんな時でも子どもはどこかに居場所を求めるんだけど、「ここに来たら楽しい」ってわかってもらえるようにしたいんです。お勉強の事はだんだん難しくなって、教えてあげられないかもしれないけど、やっぱりずっと、子どもたちみんなの心の居場所でありたいですね。

イヤイヤ期(KIS行きたくない~!)の子どもにはどう接しますか。

イヤイヤっていうのは子どもからお母さんへのアピールなことが多いですね!まず一番はお母さんの話を聞いてみます。「うちの子がKISに行くのがいやだっていうんですけど何かあったんですか?」って話をいただいた時、担当の先生に聞いてみると変わりなくクラスの中では楽しくやっています。こう言われると反発したくなるお母様もおられるかもしれませんが、実はお母さんご自身が子どもの事に気持ちが向いていない時に起こりがちなんです。子育てをしている時、親は他人に原因を求めがちですが、実際には、子どもの世界は母親がすべてである事がほとんどなんです。そういった時にお話を聞いてみると、実は第二子が宿っていたっていう話があったり、その子がKISに来ている間にママとベイビーが二人きりになるのが嫌だったって言うことがありました。「英語を楽しく覚えてきて、ママに教えてくれるとママも嬉しいよ」とか「ママも実は~ちゃんがKISに行ってる間寂しいんだよ」と演じるやり方をお話して、子どもがママと一緒に乗り越えることもあります。

KISの子どもたちに何を期待しますか。

一番は元気で健康に育ってもらいたい。そして自分の夢ややりたいことを見つけられる。夢を見つけたらそれを目標として頑張れる子に育ってほしいです。

最後にGKP(名誉園長)としてメッセージをお願いします。

一番は元気で健康に育ってもらいたい。そして自分の夢ややりたいことを見つけられる。夢を見つけたらそれを目標として頑張れる子に育ってほしいです。

ローマは一日にしてならずという故事もありますが、「子育ても1日にしてならず」ですね。子育てをしていく過程で親も子も一緒に成長していけるものなんです。私自身、幸いなことに男の子、女の子二人授かってそれぞれの良さや性質を感じ取る経験が出来たかな?

あと、たいそうなことではないのですが、私自身、笑顔からの挨拶といったコミュニケーションをまずは一番大事にしています。親は自分の子が一番ですが、親だけでは子育ては出来ないんですね。通っている幼稚園や、学校、習い事、あとは地域とのコミュニケーションがとれていないと、大変なんです。私自身も仕事をしながら子育てしていて大変だったこともたくさんあるけど、身内はもちろんのことですが、生徒の保護者の方やスタッフや地域の方々全てに助けられてきたと思います。コミュニケーションをとることによって周りに助けてもらえたり、子どもも自分の事が言えて、周りの事が聞けるコミュニケーション力が育っていくので、社会と関わりながら子育てをしていく事が大切なんです。KISに通ってくれている子どもたちには、そうした笑顔と挨拶の大事さを伝え続けていきたいです。

If you judge people, you have no time to love them.

Mother Teresa

等々力本校の畑でおイモを育てたり、センター南キャンパスのプランターでキュウリを育てたり、子ども達の収穫体験を支えてくれています。

コロナ感染予防のための休園期間を有意義に過ごすアドバイスをいただきました。